今日は、いつもと違うテイストで盆提灯についてご紹介します。
残す所、 約330日後 には、またお盆を迎えます。早めの準備、早めの心構えということで、今から2017年のお盆に向けて心構えを始めてはいかがでしょうか?
まずはお盆提灯はいつ飾られるのか?についてお伝えします。
お盆提灯を飾るのはいつからか?迎え盆の意味や目的とは?
お盆提灯が飾られるのは、8月13日からになります。
一般的には、8月13日から16日までがお盆期間とされ、里帰りとお墓参りをする光景が各地域で見られます。
何故ならば、お盆は先祖を供養するのが目的であり、本家の仏壇やお墓に花や線香など、様々なお供え物をする風習となっています。
8月13日は迎え盆と呼ばれ、先祖の方々があの世からこの世に帰ってくる日とされています。
この迎え盆には、ご先祖さまの目印となる迎え火を焚く行為も含まれており、これに重ねるように、灯りをともしたお盆提灯を門前や門柱、仏壇の前に飾り、道標とする意味合いが込められています。
お盆提灯が飾られ始めたのはいつ?その起源を探る!
いつ頃から盆提灯が飾られ始めたのか?
お盆の起源は、今からおよそ1400年以上前の606年だと言われています。
また、お盆に提灯を飾るきっかけとなったのは、今から800年ほど前の寛喜2年(西暦1230年)7月14日。
京都にて精霊を迎える目的で、高燈籠が用いられたと言う記述が鎌倉時代の文献「明月記」に記されています。
これが現在確認できる、もっとも古い盆提灯の起源です。
当時の高燈籠ですから、現在で言う所の竿頭や高張提灯の様な形であったと言えます。
続いては、盆提灯の飾り方や柄入り・無地の違いについてお伝えしましょう。
お盆提灯の飾り方は?柄入りや無地に意味はあるの?
盆提灯の飾り方は、お仏壇の前に左右据えるのがもっともポピュラーな飾り方です。
また、ご自宅の玄関や外門、門前や門柱などに飾られることもあります。
いつの頃からか盆提灯は、中にローソクを置いて火を灯すことは少なくなり、安全性を考えて、電灯を使用することが多くなってきました。
室内に飾られることが多い盆提灯ですから、このような変化は当然のものと言えるでしょう。
なお盆提灯は、飾り方や形状が地域によって違いがあり、全国共通で使える物はなく、その地域で昔から馴染んだものが使われています。
そのため、オリジナルで盆提灯を作成する場合には、その地域の特徴をしっかりと把握して頂く必要がございます。
また盆提灯として、白無地と柄入りの物を見かけると思います。本来であれば、盆提灯は本家、つまりは御仏壇を管理しているお宅が用意するものではなく、初盆の際に親類縁者などから贈られるものでした。
この名残りとして、初盆の際は白無地の盆提灯を親類縁者から贈られることが多いようです。
なお初盆とは、四十九日後に迎えたお盆のこと。四十九日が経過する以前にお盆を迎えた場合には、翌年のお盆が初盆に当たりますので、この点はご注意下さい。
最後にお盆の終わり、そして終わり方についてお伝えします。
お盆提灯をしまうタイミングはいつ?様々な送り盆から見る日本の風習とは?
お盆は、8月13日より始まります。概ね8月15日までにはお墓参りなどが終わり、翌8月16日にお墓やご仏壇を管理されている本家の皆さまによって、ご先祖さまの魂をあの世に送る送り盆が行われます。
この送り盆を終えることで終了します。
京都の五山送り火は、毎年8月16日に行われますが、送り盆にあたる日に行われています。
一般家庭では、迎え盆で灯した盆提灯の灯りを、8月16日に消すことで送り盆を終えます。
ちなみに・・・お盆といえば、ナスの丑やきゅうりの午などの飾りをご覧になったことがあるかもしれません。
またその時、お線香などに火を灯し、煙を天に登らせる光景もご記憶にあるでしょう。
あれも迎え盆と送り盆の意味で行っており、キュウリの午に乗って、早く帰ってきて下さいと迎え盆を行い、ナスの丑の乗って、ゆっくりとあの世にお帰りくださいと送り盆を行います。
灯篭流しなども同じですね。迎え盆の際に灯りをともした灯籠を、送り盆で川に流してご先祖さまの魂をあの世に送る・・・そんな意味が込められています。
こうして日本の風習を紐解いていくと、非常に心温まるなーと感じますね。
なお、当店はあくまでもオリジナルの提灯を制作する工場なので、灯籠の作成は行っておりません。ご了承下さい。
お盆提灯としてもご活用いただける、白地に家紋や名入れを行うオリジナル作成なら喜んで承っております。
木製の三脚や房などで装飾された盆提灯に関しましては、地域性などの関係があり、通常承っておりませんが、お気軽にご相談いただけましたら幸いに思います。