提灯製作は現在、ビニールと和紙が主流の素材です。
昔ながらの和紙は、伝統的なお店などに愛され、確実な需要があります。
一方のビニールは、使い易さや耐久性が考慮され、需要を伸ばしています。
ビニールについては、すでにこちら『ビニール提灯が持つ和紙タイプよりも優れた2つのメリットとは一体?』で触れましたので、今回は和紙提灯についてご紹介いたします。
ビニール製が主流?和紙提灯は時代遅れなの?
和紙提灯は、水に濡れると弱く、風への耐性も弱いです。
これは紙で製作されている為、必然的な宿命です。
昔であれば、紙が破れた提灯であっても、それは味わいとして処理されたでしょうし、修理や販売しているお店が身近にあった事で、カバー出来た問題です。
しかし、現在では和紙提灯を購入しようと思えば、専門店から購入しなければなりませんし、それが手元に届くまで時間がかかる場合も多く、ある意味で効率が悪いと言えなくもない状況です。
その為、水に濡れても平気であり、耐久性も高いビニール提灯が時代の流れとともに、主流となるのは当たり前の話だと言えます。
では、時代に取り残された和紙提灯は、このまま廃れていくのでしょうか?
それでも何故、和紙提灯が選ばれるのか?
ビニール製の台頭により、時代に取り残されつつある和紙提灯。
それでもなお、多くの方に愛されるには理由があります。
和紙提灯は趣がある
和紙提灯は愛される理由として、欠かせない物はその趣です。
全体を自然な素材で制作されている為、見た目が放つ温かみや柔らかさは、ビニールには存在しません。
これは実際に見比べるとはっきりとする物で、和紙提灯が持つ趣は、独特の佇まいがあります。
和紙提灯は歴史がある
ビニールという素材が誕生する以前から、和紙は人類に使われてきました。
その為、和紙製の提灯を使用していることは、自然とお店に品位を与えます。
格式ある伝統的なお店には、やはり和紙提灯が似合いますし、イメージとして、ビニール製ではがっかりする部分があります。
ビニールには、提灯という形から発せられる日本的なイメージが余りありません。
しかし、和紙にはその素材からも日本的イメージを持っています。
和紙提灯を使う際の注意点
水や風に弱い和紙提灯。だからといって、屋内ばかりで使っている訳ではありません。
和紙提灯を屋外で使用する際、必須となるアイテムをご紹介して行きます。
- ビニールカバー
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和紙提灯を屋外に設置する際、必須となるのが、専用のビニールカバーです。
雨の侵入はもちろん、風による破れの被害も防ぐことが出来ます。
ちょうちんのサイズに応じて、大きさが異なるますので、ご入用の際は、正しい大きさの物をお選びください。
- 油引き
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和紙提灯を保護する為に使用される加工で、主に耐水性を与える昔ながらのやり方です。
しかし、防げるのは小雨程度となり、撥水や防水になるという事では御座いませんのでご注意下さい。どちらかと言いますと、和紙ちょうちんの風合いを引き立てる効果があります。